トピックス記事

【暮田呉子先生】受賞者インタビュー『お荷物令嬢は覚醒して王国の民を守りたい!』|作品の見どころ・小説の書き方

お荷物令嬢は覚醒して王国の民を守りたい!/イラスト:woonak

 

第10回ネット小説大賞において『お荷物令嬢は覚醒して王国の民を守りたい!』で
受賞となった暮田呉子先生に独占インタビューを敢行!

前半では『受賞作の見どころ』を、後半では『小説を書くときのコツ』などを伺いました!
ぜひ最後まで読んでみてください♪

    

受賞作品のご紹介

逆境を乗り越えて人生をやりなおすハッピーエンドファンタジー

優れた婚約者の隣にいるのは平凡な自分──。
ヘルミーナは社交界で、一族の英雄と称された婚約者の「お荷物」として扱われてきた。
婚約者に庇ってもらったことは一度もない。
それどころか、彼は周囲から同情されることに酔いしれ、ヘルミーナには従順であることを求めた。
そんなある日、パーティーに参加すると秘められた才能が開花して……。

逆境を乗り越えて人生をやりなおすハッピーエンドファンタジー、開幕!

Amazon『お荷物令嬢は覚醒して王国の民を守りたい!

 

 

 

――――この度は受賞、おめでとうございます! 昨年、恋愛ファンタジー小説『魅了が解けた世界では』でデビューされた暮田呉子先生ですが、第10回ネット小説大賞を受賞したときの感想を教えてください。

暮田呉子先生

受賞が決まった時は、嬉しくて泣きました! コロナが始まって大変だったときに初めての書籍化が決まったんですけど、二冊目を出せるのかが一つの壁だと思っていたので安心しました。

家族も一冊目のときにすごく喜んでくれたんですけど、一冊で終わりだろうと思っていたみたいだったので本当にビックリしていました。

 

――――一作目は、コンテストからの出版ではなかったんですよね。第10回ネット小説大賞にご応募された理由など、ぜひ教えてください。

暮田呉子先生

ネット小説大賞の募集要項を見たときに、企業コメントを見ていたら「自分の作品に合ってる!」って感じて応募しました。

なかでも一番合っていると感じたのがツギクルさんだったので、ツギクルさんで受賞したと知ったときにはビックリしました(笑)。

コンテストに応募して作品を選んでもらえたことは自信につながったと思うので、参加してよかったです!

 

――――幼馴染の婚約者から同情を引くために利用され、お荷物令嬢と言われていた主人公。ひたむきな主人公に感情移入してしまいます…!

暮田先生の作品は、登場人物一人一人の心理描写がすごく丁寧ですよね。

暮田呉子先生

ありがとうございます。一作目を書いたときに、心理描写をすごく褒められて、自分の持ち味だと初めて気づけたんです。それ以降は、自分の武器だと思って意識して書くようにしています。

 

 ――――王国騎士団の皆さんは本当に格好よくて魅力的ですよね! 個人的にはランスくんを推しています(笑)!

暮田呉子先生

ランスは動かしやすいキャラクターですね(笑)! 感想でも、騎士団のメンバーが好きだと言っていただけることが多くて嬉しいです。

カイザーはヘタレだけど格好よくて、マティアスは周りにはぶっきらぼうだけど主人公にだけデレる。リックは真面目で振り回されているけど、シーンをぐっと引き締めてくれます。

 

――――素敵な男性キャラクターが多いので、ヒロインの恋の行方も気になります……!

暮田呉子先生

ヒロインの恋の行方としては、カイザー派とマティアス派の方がいるのかなと思います。どちらとハッピーエンドを迎えるのかも、ぜひ楽しみにしていただけると嬉しいです!

 

 ――――本作の初投稿は2022年の2月となっていますが、着想のきっかけがあれば伺いたいです。

暮田呉子先生

もともと別サイトで短編として書こうと思っていた作品だったんですが、前編・中編・後編で書くつもりがすごく長くなってしまって(笑)。

そのとき、すでに何千人という読者の方がいてくださって、「これってすごく伸ばしていける作品では?」って思えたんです。だから今こうして書籍化になったのは、読者の方々のおかげです!

 

――――11月10日にツギクルさんから発売が予定されている『お荷物令嬢は覚醒して王国の民を守りたい!』の、1巻の魅力を教えてください!

暮田呉子先生

書き下ろしをぜひ読んでほしいです……! キャラクターを深堀りしたお話や、なぜカイザーが女性に対してヘタレになったのかが分かる子供の頃のお話があります。

また、キャラクターのイラストもぜひ楽しみにしていただけると嬉しいです。キャラクターの属性ごとに髪色が違うので、読者の方にも覚えもらいやすいかなと思います!

 


 

 

 ――――小説家になろうで連載するにあたって、人気作品にするために意識していたことはありますか?

暮田呉子先生

書くペースは意識していました! 連載当初と現在でもけっこう違います。

連載当初は、デイリーのランキングで100位に入って、人に足を運んでもらうことが大事だと色んなところで聞いていましたので、毎日更新をしていました。

また、読者の方が毎日通ってくれるように、投稿も同じ時間にしていました。アクセス解析を見ていると夜の時間と、昼のランチタイムのアクセスが多いようだったので、その時間帯に更新することも心掛けていましたね。

 

 ――――連載当初は、読者の方との接点を大事にされていたんですね! 現在ではどう変わったのでしょうか?

暮田呉子先生

今は20万字を超えたところなので、継続力が大事になってくるかなと思っています。毎日1000文字くらいまでと決めておくことで、書くのが嫌にならないようにしています(笑)!

ファンを増やすフェーズでは毎日更新で同じ時間に投稿、現在では更新頻度を落としてでも文字数を増やして継続する、というのを意識しています!

 

――――執筆に詰まることってありますか? あったら、どう対処されているのかも知りたいです!

暮田呉子先生

毎日詰まっています(笑)。執筆に詰まったら外に出て散歩をしたり、あとは気分転換も兼ねてカフェなどのガヤガヤしたところで書いてみたらはかどることもありますね。

 

――――作家活動と普段のお仕事を兼業するコツはありますか?

暮田呉子先生

私の場合は、執筆をするために仕事の形態を変えて、家で仕事をできるようにすることで執筆時間を増やしました。通勤時間を執筆にあてられるようになったことで、執筆の時間を確保しやすくなったと思います。

もし「お仕事を辞めないといけないのかな……」と悩んでいる方には、そういう方法もあるんだなって参考の一つにしていただけると嬉しいです。

 

――――執筆前に、プロットを作成されていますか? 

暮田呉子先生

プロットは作らず、浮かんできた映像を書きながら具現化していきます。ただ、大まかにこういう結末だなというのは決めていて、それに向かって物語を進めていますね。

あと、各章のタイトルは事前に決めておきます。あんまり細かく決めておくと、それで書いた気になってしまって満足してしまうので、あえてふんわりさせておくことでモチベーションを維持しています(笑)!

 

――――文章を書くうえで、心掛けていることはありますか?

暮田呉子先生

読者にすぐ世界観に入ってきてもらえるよう、わかりやすい設定を心掛けました。例えば、恋愛ものなので魔法周りの設定は簡潔にしようと思い、一人一属性にしています。

また、設定は深く堀り下げすぎず、心理描写をしっかり書く、ということを心掛けています。

 

――――最後に、執筆活動をされていて「心理描写を書くのが苦手!」という方のために、先生からアドバイスをいただけると嬉しいです!

暮田呉子先生

心理描写としては、共感できる要素をあえて取り入れるようにしています。

例えば、好きだからこそ相手の望んでいる通りに動いちゃうとか、家族に迷惑を掛けると申し訳ないなと思う気持ちとか。そんな誰にでも経験があるような感情をあえて書くように心がけています。

 

――――だから先生の作品は、登場人物に共感しながら読み進めることができるんですね。

暮田呉子先生、ロングインタビューをありがとうございました!11月10日に出される『お荷物令嬢は覚醒して王国の民を守りたい!』。発売を心より楽しみにしております!

 

 

 

    

ページトップへ